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自分で計算できる!水の硬度を測る方法

自分で計算できる!水の硬度を測る方法

水の硬度を測る計算式としては、

硬度(mg/L)=カルシウム(mg/L)×2.497 + マグネシウム(mg/L)×4.118

というものがあります。水に含まれている、カルシウム塩とマグネシウム塩から、その水の硬度を測る計算式です。

水の硬度は、味わいを決めるのはもちろん、料理やお茶を入れる際にも違いが出ます。また小さな赤ちゃんなどの場合は、硬度の高い水を飲むとおなかを壊してしまうこともあります。そのため「自分で水の硬度を測りたい」と考える人もいるのではないでしょうか。

自分で測るのは可能なのか、可能だとすればどんな器材を使えばいいのかを考えていきましょう。

ざっくりしたデータは「水道水質データベース」で確認できる

データ

「自分の住んでいるところの水の硬度が知りたい」のであれば、「日本水道協会」のホームページにある「水道水質データベース」を調べるとよいでしょう。

ここでは、各地の水が「原水」「浄水上出口水」「給水栓水」「浄水(給水栓水等)に分けられており、さらに「上水道事業」「水道用水供給事業」の細かいデータが公開されています。北海道から沖縄まで、非常に詳細なデータを手に入れられ、そのなかで「カルシウム マグネシウム等(硬度)」の欄で、硬度を確認することが可能です。
最高値と最低値、平均値まで出しているので、ざっくりしたデータを知りたいのであれば、こちらを利用するのがもっとも簡単でしょう。

ちなみにこの「水道水質データベース」は、平成24年から平成26年まで、3年間分のデータが公開されています(平成29年4月末日段階)

「自分で調べたい!」という人はどうすればよいの?

水質検査

ただし「上のデータよりももっと細かいデータを知りたい」「海外に行ったときに、そこの水の硬度が知りたい」という人もいるのではないでしょうか。

こんなときには、市販の「硬度測定用キット」が役立ちます。

こちらは文字通り、採水して硬度を調べるものです。たくさんのタイプがあるため、一概には言い切れませんが、水に紙を浸したり、プラスチック製の容器に水をとったり、薬品を使ったりして、水の色の変化で硬度を測っていくというやり方がとられます。

硬度測定用キットは、ごく簡単なものだと、1回当たり100円を切る金額で試すこともできますが、本格的なものになると値段も高くなります。ただし簡単なものの場合、数字がかなりアバウトなので(25~50区切りなど)、「正確な値を知りたい」「同じ軟水のなかでも、硬度の違いがあると聞いた。それを明らかにしたい」人には満足のいく結果が得られないかもしれません。

また現在は、「おいしい水検査キット」として、硬度だけでなく、残留塩素量(水道水には、消毒のために塩素が入っている。日本の水道水にはどれもこの塩素が入っており、人間にとって有意義なものではあるが、多すぎるとカルキ臭を感じてしまう。そのカルキ臭の元となる塩素が、どれくらい水に残っているのかを示す値)も測ることのできる器材もでています。

「おいしい水」を飲むことを目的として硬度を測るつもりであるのなら、このようなキットを利用するのもよいでしょう。また同時に、「どうすればおいしい水が飲めるのか」を考えるのもいいかもしれません。

硬度が指し示すもの

検査する女性

このように現在では自分で硬度を測ることのできるキットもたくさん出ています。

ではここで求められた「硬度」はどのようにして分けられるのでしょうか。

「どの指標に従って分類分けをするか」によっても異なるのですが、ここでは「世界保健機関(WHO)」のものを使いましょう。

これによると、硬度60以下が「軟水」とされています。日本の水道水は軟水です。

560~120が「中硬水」、120~180が「硬水」、そして180以上が「非常に硬い硬水」に分類されています。なお日本薬学会のものだと、「50以下、50~100、100~150.150~250、250~350、350以上」とさらに細分化されています。

一般的に、軟水の場合はダシを使った料理や、赤ちゃんのミルク作りに適しています。また日本人にとってはなじみ深いものであるため、飲みやすいのも特徴です。

対して硬水は、パスタや肉料理を作るときに役立ちます。硬水で作ったこれらの料理は味わいがよく、専門家の間では、料理によって軟水と硬水を使い分けている人もいます。

硬水も軟水も、自分の飲み水に興味を抱き、その硬度を調べていこうとする姿勢は、水のありがたさを学ぶことにもつながるのではないでしょうか。

おわりに

水の硬度は自分でも調べられるし、そのための器材も意外とリーズナブルな価格で販売されています。高くても数千円程度ですから、お子さんの自由研究などにもよさそうですね。タイプも豊富なので、選ぶ楽しみもあります。

いろいろな水(たとえば市販品のミネラルウォーターなど)をそれぞれ測り、硬度の違いから見る味わいの違いなどをまとめるのもおもしろいかもしれません。

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